双子の曾孫
佐賀 与賀町 古館 寛子
ばあちゃんに双子の曾孫よちよちとうれしいけれど抱く力なし
若いママ二人一緒の子育てはここを過ぎると両手に宝
評
双子の曽孫のいらっしゃるお幸せなおばあちゃんです。抱き上げる力はなくても満面の笑みでしょう。2首目、結句の「両手に宝」に感動いたしました。写真
福岡 本村 村山 尚美
懐かしき思い出場所の写真撮る夫に感謝の結婚記念日
パール婚写真見比べ大笑い過ぎし月日に話が弾む
評
パール婚は真珠婚とも言い、結婚30周年のこと。写真を撮ったり大笑いをされたり、ご夫婦の愛情をしみじみ感じます。家
福岡 室見 吉田 操
嫁ぐ朝母のはなむけこれからは家族の帰る家作れよと
久々にひとり暮らしの娘来る心踊りて好物作る
評
お母様の言葉「家族の帰る家作れ」を一生懸命守っていらした作者です。今日は大人になった娘さんの帰ってくる日なので好物を作って待っているのですね。温かい家庭が目に見えるようです。食育
佐賀 小城 諸岡 厚子
月一度たらふく食べてる子供らよ野菜切る手に心を込める
親と子ら頬落ちるかなカレーライス甘かったかな辛かったかな
評
月1度開かれる子供食堂のような所でしょうか。子供たちの笑顔が浮かんで参りました。今日のメニューはカレーライスですね。とてもおいしかったと思います。春のめぐみ
佐賀 小城 池田 静子
うぐいすの声聞きながらポキポキと春風にのりワラビ狩りする
天山の緑の色の様々に色彩豊かな春の訪れ
評
春風の中のワラビ狩り、山の緑にも様々な色があると気づいたこと。どちらも「春のめぐみ」ですね。土の中
福岡 三橋 椛島イツ子
草取りし土の中にはかたつむり梅雨の降るのをひっそりと待つ
草取りを葉っぱだけ切り終了し土の中では根に芽が生きる
評
草取りをしつつ、地面の下の様子を思い描いています。かたつむりや葉の下の根は、見えないけれどあるのです。短歌
堂々と百四歳を生き抜いた義父の生き方我が手本とす
(佐賀 小城 前田 信子)
(佐賀 小城 前田 信子)
大釜で炊いてた母を想い出す口に頬張る「灰汁(あく)巻き」の味
(福岡 遠賀 柳 時一)
(福岡 遠賀 柳 時一)
一服の玉露と羊羹花一輪仏壇の母へ今日は母の日
(佐賀 小城 大嶋ヨシミ)
(佐賀 小城 大嶋ヨシミ)
先生に貰いし球根母が植え黄色のカンナあちこちに咲く
(福岡 八女中央 六田 房子)
(福岡 八女中央 六田 房子)
桜餅󠄀目には優しい色合いも口の中では季節が躍る
(福岡 南久 髙島 龍雄)
(福岡 南久 髙島 龍雄)
姉と行く天草の海きらきらと海鮮づくしに話弾みぬ
(福岡 八女中央 田村由美子)
(福岡 八女中央 田村由美子)
歌友の庭に咲きたるフリージア部屋に活ければ香り漂う
(福岡 遠賀 前田 直美)
(福岡 遠賀 前田 直美)
母ぺろり花より団子とモチを食べカーネーションはそこに在るのみ
(福岡 香椎 沖田 錦)
(福岡 香椎 沖田 錦)
倫友の明るい言葉に私まで嬉しくなりて会話も弾む
(福岡 鞍手北 藤原眞由美)
(福岡 鞍手北 藤原眞由美)
背振路は雨に洗われ新緑の清清しさに元気をもらう
(福岡 櫛原 平 聖子)
(福岡 櫛原 平 聖子)
軒下に今年も燕のマイホームそっと扉の開け閉めしたり
(福岡 草木 片山 真弓)
(福岡 草木 片山 真弓)
この四月中学入る孫息子父の背を抜き並んで見せる
(長崎 川棚 大宅健二郎)
(長崎 川棚 大宅健二郎)
山の町『夕焼け小焼け』流れ来る幼き頃の夕陽懐かし
(福岡 櫛原 森園 邦子)
(福岡 櫛原 森園 邦子)
梅の実を今年梅干し梅酒漬けすっぱさ広がる口いっぱいに
(福岡 草木 井形喜與子)
(福岡 草木 井形喜與子)
久し振り妻の里へと宮崎へ地図を広げて計画を練る
(福岡 南久 古賀 睦雄)
(福岡 南久 古賀 睦雄)
たんぽぽの綿毛そよそよ新天地風と歩まん根を張る日まで
(福岡 香椎 菊武由美子)
(福岡 香椎 菊武由美子)
パッと起き朝日を拝み深呼吸今日も最高いい日になるぞ
(福岡 室見 三浦 洋子)
(福岡 室見 三浦 洋子)
新しいツバメの巣にはヒナ産れ朝も元気に勇気頂く
(福岡 香椎 川口 慶一)
(福岡 香椎 川口 慶一)
選をおえて
短歌はいつも自分が使っている言葉で、自分の思った通りに作れば良いと私は思うのです。対象をじっと見て、見つめることです。皆様の短歌にその視線を感じます。ずっと短歌を詠んでいきますと、それはまったく日記のようでもあります。どうぞ皆様も自分の感動を一首に詠み込んでください。自分の軌跡となると思います。