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vol.30 「栞の勉強会」がもたらした固い絆と真の普及

vol.30 「栞の勉強会」がもたらした固い絆と真の普及

前 中国・四国方面研究員 呉屋嘉治

倫理法人会の組織拡充では、退会者を減らすことと新会員を増やすことは、切り離せない一つの課題である。

 広島県倫理法人会は「学ぶ人が増えなければ、退会者は減らない」という危機感のもと、会員一人ひとりが本当に学ぶ組織づくりに取り組んできた。この取り組みは、広島県全体で着実に成果を上げている。学んだことを知識のままで終わらせず、家庭や仕事の場で実践へと一歩踏み出す会員が、確実に増えてきた。その結果、会員同士のつながりは強まり、退会者は減少傾向へと転じている。

 この好循環を支えているのが、広島県倫理法人会の研修委員会が主催するオンラインを活用した「栞の勉強会」である。『万人幸福の栞』をただ輪読するだけの従来の形式とは異なり、研修委員会を中心に、参加者が栞の一節一節を自分のこととして受け止め、実践へ移せるよう、さまざまな工夫が凝らされている。最大の特徴は、参加者が本音で語り合えるグループディスカッションと、実践を発表する仕組みにある。朝6時からの勉強会では、栞の解説の直後に3から5名のグループに分かれ、その場で感想を分かち合う。
さらに、定期的に開かれる夜19時からのグループワークも特徴的だ。「新世の発見」の解説に続いて、入会2年以内の会員が、倫理の実践とそこで得た気づきを発表する時間が設けられている。役職者や新会員が、過去の失敗や苦しみを純粋倫理の実践によってどう乗り越えたかを、率直に語り合う。こうした場を重ねるなかで会員同士の絆は深まり、会場は実践への前向きな雰囲気に包まれている。

 こうした学びの場からは、目覚ましい普及の成果も生まれている。参加者からは「解説で栞の理解が深まった」「真剣な想いに触れられるシェア会が最も有意義だった」といった声が数多く寄せられているのだ。

 通常の経営者モーニングセミナーとは趣の異なるこの「栞の勉強会」を通じて、会員の間には普及への前向きな意欲が育ちつつある。さまざまな視点を共有することで一人ひとりの学びは深まり、純粋倫理の実践がもたらす確かな手応えを、会員自身が身をもって実感している。

その喜びと手応えは、そのまま周囲への普及へとつながった。自らの体験を生き生きと語る会員の姿は多くの経営者の心を動かし、新会員の獲得という成果に結びついている。

 学ぶ歓びを知った会員が実践を通じて前へ進み、その姿が新たな仲間を引き寄せる。広島県が示した「学びから実践・発表へ、そして拡充へ」というこの流れこそ、私たちが目指すべき純粋倫理の普及の王道である。