ジェルネイル
茨城 大貫 高崎 睦美
春めきてボルドー色からオレンジへネイルチェンジに心もはずむ
月一度ネイルを替えて気分変え仕事に子育て今日も駆けゆく
評
季節の移り変わりと心のときめきが、ネイルの色を通して鮮やかに表現されています。2首目、忙しさが目に浮かびます。ネイルをチェンジして、自分を取り戻しているのですね。病室にて
栃木 那須野ヶ原法人 喜田栖依子
病室で共にリハビリ愚痴れども良くなる兆しに感謝言い合う
眠れずに病室の天井見つめつつ施設の友の寂しさ思う
評
辛いリハビリに愚痴も出ますが、元の生活に戻れるのは理学療法士のお陰ですね。2首目、眠れぬ夜を過ごす中、施設にいる友人のことを思うと、優しくて切ない気持ちになります。○
茨城 大貫 井上 陽子
抗ガン剤放射線療法を頑張ってがんばった友は春旅立つ
病める友つらい時にも前向きに笑顔で接客治療およばず
評
心身に大きな負担を伴う治療、いつも笑顔で仕事をされていた友人への敬意と労いの気持ちが伝わってきます。二人の友
茨城 飯島 大吉 峰子
「面会は予約で時間制限よ」入所する友静かに笑まう
大声で話をする友突然に逝きて悔しさ受け止めきれぬ
評
1首目、制限された時間の中での面会に多くを語ることが出来ず、穏やかに笑う友人の切なさを感じます。2首目、大きな声で笑い合う日常が突然奪われ、受け止められません。桜の弘前城公園
茨城 取手 染谷 悦子
弘前のお堀に浮かぶ花筏風の往く路教えてくれる
青空に白い帽子の岩木山桜と松の裾模様美(は)し
評
風に揺られながらも流れていく桜の花びらが、進むべき道を案内してくれる希望を感じます。2首目、雪と青空、桜並木と松の裾模様の表現に岩木山に行きたくなります。五月の孫
茨城 飯島 植木 悦子
「うるさい」とじいじに怒られ止むけれどまたすぐ孫らは「バタバタ」「キャーキャー」
豆ごはん「おいちいね」と言う孫娘夏になったらオムツも取れる
評
無邪気なお孫さんたちの様子を微笑ましく詠まれました。2首目、お孫さんの愛らしい成長と季節の移り変わりに対する温かい期待を感じます。家庭菜園
茨城 土浦中央 須藤 好江
始めての家庭菜園ナストマト「大きく育て」と日々声かける
新しく土を入れ替えオクラ植え明日の料理に夢が広がる
評
愛情たっぷりの毎日の声掛けに、瑞々しい野菜が豊かに実りますね。2首目、オクラの成長を待ちわびるワクワク感と収穫して味わう楽しみが伝わります。短歌
「幸せを運ぶ」と伝わるつばめの巣今日迎う吾子の婚礼
(群馬 高崎中央 横尾 祐子)
(群馬 高崎中央 横尾 祐子)
水満ちて新緑の木々映る田に一人作業の田植え機走る
(茨城 田彦 樋之口英嗣)
(茨城 田彦 樋之口英嗣)
記念日の白いスープを飲みほせば新玉ねぎのやさしき味わい
(茨城 新荘 山口 芳子)
(茨城 新荘 山口 芳子)
蜘蛛の巣が菖蒲の先にかかりおり朝露ひかり花かと見ゆる
(福島 福島中央 高橋富美子)
(福島 福島中央 高橋富美子)
峰白く残雪残るアルプスに黒き天守は映えて聳える
(栃木 那須野ヶ原法人 本澤 知之)
(栃木 那須野ヶ原法人 本澤 知之)
生れたてのカマキリひそと息づけり朝光透ける菊の葉裏に
(茨城 土浦中央 多賀 好子)
(茨城 土浦中央 多賀 好子)
朝つゆをのせて輝くミニアヤメ花がら摘めばさらに色増す
(宮城 石巻 酒井 修子)
(宮城 石巻 酒井 修子)
紫陽花の若芽みつけて開花予想何色からとワクワク待てり
(茨城 西原 髙倉眞知子)
(茨城 西原 髙倉眞知子)
縁ありて嫁ぎし日より五十年寄り添いくれし夫に感謝す
(茨城 西原 菅原 康子)
(茨城 西原 菅原 康子)
「取りに行く」オリンピックの忘れ物言葉通りの坂本選手
(群馬 高崎中央 高木 千明)
(群馬 高崎中央 高木 千明)
思川桜の土手をランナーの目指すゴールは菜の花満開
(茨城 結城 五十畑克行)
(茨城 結城 五十畑克行)
夢にみた祖父の菩提寺はるかなる歴史を重ね我を待ちたり
(北海道 札幌東 星澤 幸子)
(北海道 札幌東 星澤 幸子)
花好きな母に送りしカーネーション喜ぶ声が明るく届く
(茨城 上水戸 𠮷田 啓子)
(茨城 上水戸 𠮷田 啓子)
つげの葉の落つる春先夫は逝く残せし言葉聞きとれなくて
(茨城 西原 久保田正子)
(茨城 西原 久保田正子)
新しい名字の下に娘の名書いて実感三女の入籍
(宮城 石巻 日下しずえ)
(宮城 石巻 日下しずえ)
さつき晴れ昇天の義母とき待たず義父に会わむと旅立ちしかな
(新潟 新潟江南 中村 清作)
(新潟 新潟江南 中村 清作)
退院の日眩しい顔の義母の目にキラリと光る涙と花びら
(茨城 結城 伊藤 淑子)
(茨城 結城 伊藤 淑子)
植えとけば収穫楽しみナス・キュウリ老体なれど鍬を握りて
(茨城 知手 沼田 洋)
(茨城 知手 沼田 洋)
朝つゆが残る畑の青菜たち空に向かいて背を比べてる
(新潟 表町 原田 弘子)
(新潟 表町 原田 弘子)
ランドセル小さい体の背に載せて元気に渡る横断歩道
(北海道 札幌東 宮本 幸子)
(北海道 札幌東 宮本 幸子)
画面ごしこちらを見つめる孫の顔耳をすませば笑う声する
(新潟 表町 石黒 泰子)
(新潟 表町 石黒 泰子)
近頃は歳のせいかと思い知る行動すべてスローモーション
(茨城 鹿嶋 小澤セイ子)
(茨城 鹿嶋 小澤セイ子)
友達と会話の中であれあれで通じ合うのか不思議に納得
(茨城 大貫 加瀬 春子)
(茨城 大貫 加瀬 春子)
満開に温州みかんの花咲きて豊かな実りを予感するなり
(茨城 西原 堀井ゆり子)
(茨城 西原 堀井ゆり子)
ケーキ焼き祝うは夫のバースデイ互いに好きなポテサラ作る
(群馬 赤生田 川島さよ子)
(群馬 赤生田 川島さよ子)
妻と呑むマッコリ片手に広瀬川桜眺めつつチヂミをつつく
(群馬 前橋中央 前原 健一)
(群馬 前橋中央 前原 健一)
若かりし彼女にもらひしラブレター読みて感動の涙ながしき
(群馬 藤岡 鈴木 昌英)
(群馬 藤岡 鈴木 昌英)
夫と共竹林きれいに一ヵ月友の応援はかどり嬉し
(新潟 表町 西川 幸子)
(新潟 表町 西川 幸子)
タケノコに油あげそえて宅配へ喜ぶ娘の顔を想って
(新潟 表町 渡辺 ミヨ)
(新潟 表町 渡辺 ミヨ)
黙々と無になり一人草取りすストレス解消気分爽快
(茨城 飯島 広瀬富美子)
(茨城 飯島 広瀬富美子)
選をおえて
今月は80名160首を読ませて頂きました。お花の歌が多くありました。作者の受ける感動と表現は人それぞれです。それが個性です。来月も個性がある感動の歌をお待ちしています。