書籍『はじめての短歌』から、短歌づくりのヒントを掲載します。
しきなみ編集部編
例歌 〈生活の中から詠う〉
天井から小さなクモが降(お)りてくる静かにしずかに一本の糸 丸山竹秋
横断歩道尽くるところがやや割れてはやも萌えいずイネ科の草か 丸山竹秋
短歌を始めた方がよく口にされるのが 「何を詠めばいいのか」という言葉です。簡単に答えるのであれば「身の回りの感動を詠む」ことです。
私たちの生活は日々忙しいです。心に余裕がない人も多く見受けられます。そのことに気がつかずに暮らしている人もいるため、自身の生活を見つめ「身の回りの感動」を詠むことが大切なのです。
ところが、「身の回りの感動」を見つけることは難しいかもしれません。
例えば「子供の結婚」「旅行」など大きな感動は見逃しようもなく短歌の題材になります。ところが日々の生活の中で大きな感動はそう多くはありません。些細な感動を捉えるためには、感性のアンテナを伸ばす必要があります。
朝起きた時にアンテナを伸ばしている人は、昨日とは違う今日を感じるでしょう。一日のスタートをわくわくしながら迎えている自分の心情にも気がつきます。
出掛けると近所の公園で子供たちが遊んでいます。「子供たちは元気だな」「子供たちの歓声が青空に響き渡っているな」と感動を捉えます。アンテナを伸ばしていない人は公園にも子供にも気がつきません。
「何を詠もうか」と悩んだ時は、ゆっくりと一日を振り返ってみましょう。
例えば、◎どんな風が吹いていたか。◎誰と会ってどんな話をしたか。◎おいしい料理は食べたか。◎順調に仕事は終わったか。
きっと心に残っている感動が1つや2つあるはずです。特に日常生活の些細な出来事を見つめて、ゆっくりと一日を振り返ってみましょう。(『はじめての短歌』しきなみ短歌会編)
ポイント
- 感動を捉えるアンテナを伸ばそう
- 対象をしっかりと見つめよう
- 一日を振り返る習慣を持とう
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